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バイテク用語解説



組換えDNA

RNA(Ribonucleic acid)

mRNA(メッセンジャーRNA)

cDNA

アンチセンスRNA

RFLP(制限酵素断片長多型)

RAPD
DNAマーカー

QTL解析

タキング法

クロモソームウォーキング法(染色体歩行法)

サブトラクション法

ゲノム研究

染色体



組換えDNA

 DNAを切断したり,結合して新しい外来遺伝子を導入されたDNAあるいは保有する遺伝子に変異を生じさせたDNA。 植物においても組換えDNAを利用して本来その種に存在しない遺伝子を導入して新しい形質を付与する形質転換が可能である。 形質転換が可能な植物種は多く,イネもその中に含まれる。

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RNA(Ribonucleic acid)

 リボ核酸。タンパクの生合成に関与しており,DNAを鋳型に合成される。細胞内ではメッセンジャーRNA(mRNA), トランスファーRNA(tRNA)などが存在する。

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mRNA(メッセンジャーRNA)

 遺伝子(DNA)を鋳型にして合成されるリボ核酸(RNA)。 遺伝子の情報すなわち塩基配列情報を写し取り,細胞内のタンパク質が合成されるリボソームまでその情報を運ぶ。 運ばれた情報はリボソームでアミノ酸に変換され遺伝子産物であるタンパク質ができあがる。

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cDNA

 相補的DNA。mRNA(メッセンジャーRNA)を鋳型に試験管内で合成されたDNA。 cDNAはタンパク質に翻訳される情報をもったmRNAと相補的な塩基配列を持つことから, 塩基配列を明らかにすることによりその部分がどのようなタンパク質(アミノ酸配列)の合成を担っているのかが解析できる。

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アンチセンスRNA

 mRNAに対し相補的な配列を持つRNA。細胞内にアンチセンスRNAがあると,その相補的なmRNAと結合し, タンパク質への翻訳を阻害する。その結果として遺伝子の発現が抑制される。 この機構を利用して,細胞内で合成される種々のタンパク質の量を減少させ, 望ましい形質になるような形質転換も行われている。 イネでは米粒中に含まれアレルギーの原因となるタンパク質の生成を抑制したり, デンプン中のアミロース含量を減少させる試みがこの機構を利用して進められている。

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RFLP(制限酵素断片長多型)
(Restriction Fragment Length Polymorphism)

 ひとつの生物種の個体や系統間には,遺伝子の塩基配列上に種々の変異が存在する。 これが原因となりDNAを制限酵素で切断して得られる断片の種類や大きさに違いが生じる。 DNA断片の長さの多型をRFLPと呼ぶ。イネにおいてもこのRFLPを遺伝子地図作成の際の標識に用いて詳細な解析が行われ,育種の際の選抜指標としての利用も検討されている。

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RAPD(Randomly amplified polymorphic DNA)

 任意に合成した10個程度の塩基配列をプライマーに用い,ゲノムDNAを鋳型としてPCR反応を行う。 ゲノムDNAの塩基配列上に個体間差が存在した場合,増幅されるDNA断片の種類や大きさに違いが見られる。 この多型をRAPD(増幅断片多型DNA)と呼ぶ。

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DNAマーカー

 DNAの塩基配列の違いを種々の方法で検出したもの。制限酵素断片長多型(RFLP)や増幅断片多型DNA(RAPD)など異なる手法によりマーカーを作出できる。 イネの遺伝解析では従来から形態的なマーカー(たとえばもち・うるち性)を用いてきたが,最近ではDNAマーカーが広範に利用されている。

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QTL解析

 収量や食味などの育種目標となる多くの形質(量的形質)は,関与する遺伝子の数が多く, 従来の手法では遺伝解析が困難であった。近年開発されたDNAマーカーを利用することにより量的形質に関与する遺伝子の数やそれらの連鎖地図上での位置が明らかにできるようになった。 これまで種々の作物種において量的形質の解析が進められてきたが,イネでは出穂期やいもち病圃場抵抗性をはじめとして様々な形質について遺伝解析が進められている。

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タキング法

 遺伝子単離法の一つで,ゲノム内に自立的に転移するトランスポゾンや任意のDNA断片を組み込み, 転移した遺伝子領域の突然変異を形態変化を指標にして選抜する。 突然変異体から挿入されたトランスポゾンやDNA断片を目印にその挿入された染色体領域(DNA)を単離する。 このDNA断片内に変化した形態の原因遺伝子が含まれる。タキング法は目的の遺伝子の産物や発現機構に関する情報なしに遺伝子を単離できる方法であり, 植物ではトマトやトウモロコシなどにおける遺伝子単離に効果的に利用されている。

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クロモソームウォーキング法(染色体歩行法)

 重要な遺伝子の近傍に位置するDNAマーカー(DNA断片)が同定された場合, その断片を出発点として,隣接するDNAを選抜しながら長い距離にわたるDNA領域を単離する技術。 近年,この方法を利用してシロイヌナズナやトマトにおいて病害抵抗性遺伝子が単離されている。 イネにおいても白菜枯病抵抗性遺伝子Xa‐21がこの方法を利用して単離されている。

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サブトラクション法

 対象遺伝子が発現に差がある個体や組織のDNAやmRNAのなかに存在する違いを, 引き算の要領で見いだし,効率的に遺伝子を単離する方法。

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ゲノム研究

 生物の最小限の染色体のセットすなわちゲノムについて,その構造や機能を包括的に明らかにする新しい研究分野。 動物ではヒトや線虫,植物ではアラビドプシスやイネをはじめとして種々のゲノム解析研究が世界で進められている。

 イネに関しては,農林水産省が1991年度からプロジェクト研究を開始しており, 遺伝子地図の作成,遺伝子の部分塩基配列の決定および染色体の物理的地図の作成が進められている。

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染色体

 真核細胞の核内に存在する構造体で,そのなかに遺伝子が保有されている。 この構造体はDNAと種々のタンパク質から構成され,顕微鏡下で染色することによりその形を観察することができる。 染色体の数は生物種によって決まっており,ヒトは,22組の相同染色体と2本の性染色体の計46本の染色体を持つ。 またイネは12組の相同染色体,合計24本の染色体をもつ。

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(農業生物資源研究所 矢野 昌祐)
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