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アボカドは森のバター  | 地方特産果樹としての普及の可能性  | 私のアボカド栽培  | 参考資料

私のアボカド栽培

1.栽培のねらい  2.栽培概況  3.技術の特色  4.その他

1.栽培のねらい

 私は、和歌山県果樹園芸試験場に勤務しており、自分の農場には月に何度かしか帰れないので、タイムリーな栽培管理作業が要求される落葉果樹や柑橘の栽培は不可能であります。 また既存の果樹を栽培したところで、プロの農家に勝てるはずもなく、三級品の果実など誰にも差し上げることはできない。どうせ人に差し上げるなら、 トロピカルなイメージのある、しかも、栄養豊富なアボカドがよい。幸いアボカドは放任栽培が可能である。他人に差し上げて喜ばれ、 しかも自己満足できる趣味の果樹栽培を実証することで、荒れ果てている里山の再利用がなされ、ひいては地方のイメージアップにつながればというのがアボカド栽培のねらいであります。

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2.栽培概況

 アボカドの栽培適地は、日当たりのよい南面傾斜地で、強風が当たらず、土壌が深くて、しかも水はけの良いところです。耐寒性はメキシコ系で概ね−5℃、 グアテマラ系で−3℃、西インド系で−1℃ですので、海岸から4km程度が栽培の限界と考えられます。30年以上生育しているアボカド樹は、 いずれも海岸の近くに存在しますが、筆者の園は海岸より約5kmの場所にあり、冬期の最低気温は−5℃程度になることから、栽培の限界地点にあります。 品種は、主にベ−コン、フェルテであり、山頂部の比較的暖い場所ではハス、ピンカートン、グエンなどを栽培しています。

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3.技術の特色

(1)栽培限界地であるため、接ぎ木苗を定植するよりも、実生苗を植え、3〜4年育ててから、栽培品種を接ぎ木するようにしています。

(2)幼木時には、ウサギやシカによる食害をうけることがあり、また、主幹基部にコウモリガの幼虫が食入することがあるので注意が必要です。

(3)根元への敷草で乾燥を防ぎ、秋肥と夏肥を施肥して樹冠の拡大を図り、幼木時には頻繁に頂芽のピンチングを繰り返すことで、 側枝の発生を促して樹が徒長するのを防いでいます。

(4)10年目位までは強風により株元から倒伏することがありますが、無理に引き起こさず、枝の切り返しと株元への盛り土や幹の日焼防止で対処しています。
 30年以上生育している樹も殆ど全てが一度は倒伏した形跡があります。一度倒伏して立ち直った樹木は二度と倒伏しないようです。

(5)4〜5年頃から結実が見られますが、多数の結実が見られるのは7〜8年目以降で、隔年結果性がありますので、多収量は望めません。
 カリフォルニアにおいても10アール当たり1トンの収量が得られれば良い園です。

(6)収穫は、ベーコンだと10月末頃から、フェルテは11月中旬以後で、ハスやピンカートンは年末になります。無霜地帯であれば樹上越冬したほうが油分も多くなり、より濃厚な味になります。
品種別開花期と収穫時期
   1  2  3  4  5  6  7  8  9 10 11 12  1  2  3  4
ハス                        
フェルテ                        
ベーコン                        
ズタノ                        
リード                      
ピンカートン                      
ヤルナ                      
メキシコーラ                      
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4.その他

 アボカドの栽培にとって、最大の問題は結実期に入った成木が急に衰弱してしまう現象が見られることで、特に夏期の乾燥がいけないようです。 乾燥に強く樹勢、耐寒性の強い優良なメキシコ系の台木を使う必要があります。
成木の衰弱症

和歌山県果樹試験場

主査研究員  米 本 仁 巳
〒643−0022 和歌山県有田郡吉備町奥751−1
TEL 0737−52−4320
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