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ユリの仲間
ユリ科の植物には、実に様々な形の花や葉をもった種類があります。何しろ、240属、約4000種もある大家族です。バラエティがあっても仕方ないでしょう。
ここでは、ユリの仲間、つまりユリ属の花を中心としたユリ亜科の花を紹介します。ウバユリなどユリに似ている属のほか、 カタクリ、チューリップ、フリティラリアなど、同じ亜科といえどもかなり形の違う種類も入っています。チューリップは、ユリ亜科の仲間ですが、 先に「私の花ともだち」で紹介しましたので今回からは除外しました。
ユリ属
(
Lilium
)
カタクリ属
(
Erythronium
)
フリチラリア属
(
Fritillaria
)
各写真をクリックすると大きな写真がご覧になれます。
ユリ属(
Lilium
)
★ プロフィール ★
ユリは、最も古い栽培植物で、マドンナ・リリーといわれる
L.candium
は紀元前3000年には存在していたという記録もあるそうです。 ギリシャのクレタ島の紀元前17世紀の壺にはユリの絵が描かれていたということで、すでに原産地から伝わって栽培されていたことがわかります。 また、ローマ人は、マドンナ・リリーを薬用として栽培していたそうです。
今日では、ユリは身近な花ですが、世界史の中で装飾や象徴としてとても高貴な花として扱われました。例えば、中世フランスやイタリアのフィレンツェでは3つのユリをデザインした紋章(右図)が使われており、 今でもバッグなどの模様としてお馴染みです。また、その純白な花のため、マドンナ・リリーは、キリスト教会ではマドンナ(聖母マリア)のユリとされました。
Lilium
という属名は、マドンナ・リリーを指すラテン古名であるケルト語で「白い」を意味する「li」と「花」を意味する「lium」に由来するそうです。
ユリ属には、約100種(違う説もあります)が北半球に分布し、日本には13種が自生しています。
原 種
L.distichum
(ディスティクム)
L.duchartei
(ドゥカルテイ)
L.grayi
(グライイ)
L.occidentale
(オッキデンタレ)
L.pumilum
(プミルム)
イトハユリ
L.regale
(レガレ)
リーガル・リリー
L.speciosum
(スペシオスム)
カノコユリ
L.superbum
(スペルブム)
カノコユリのところでご説明しましたが、オランダでいくつかの原種を交配して育成した園芸品種のグループをオリエンタル・ハイブリッド、 アジアンテック・ハイブリッド、オーレアン・ハイブリッドなどと呼んでいます。オリエンタル・ハイブリッドは、カノコユリ、ヤマユリ、 タモトユリなどの日本のユリを交配したもの、アジアンテック・ハイブリッドは、エゾスカシユリ、イワトユリ、オニユリ、コオニユリ、 イトハユリなどのアジア原産のユリを交配したものです。以下にほんの少し紹介します。
オリエンタル・ハイブリッドとアジアンテック・ハイブリッド
L.
`グランド クルー’
L.
`バター ピキシー’
L.
`Modarn Art'
`モダン アート’
L.
`Orenge'
`オレンジ’
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カタクリ属(
Erythronium
)
★ プロフィール ★
カタクリ属は、日本だけに自生するのかと思うでしょうが、北半球に20種分布している中で、日本及びヨーロッパの数種を除いたほとんどの種が北アメリカに集中しています。
「エリトロニウム」という属名は、リンネによって最初に命名されたヨーロッパ原産の
Erythronium dens-canis
が赤色の花を咲かせるので、 ギリシャ語の「赤い」を意味する「erythros」から付けられたものです。この種は、日本のカタクリに非常に近縁な種です。 このような由来で命名されましたが、その後、北アメリカで黄色や白色の種が多く発見されています。
英名は、いろいろありますが、変わっているのは、由来がよくわかりませんが、「adder's tongue(アダーというへびの舌)」や 「trout lily(葉の斑点がマスの体の模様に似ているから?)で、発想がユニークです。
また、本属の特徴は、カタクリにも見られるように、葉に独特の斑点のある種が多いこと、花が下向きに咲いて花弁が反り返ることです。
カタクリの群生地は、日本ではあまり見られなくなりましたが、こんなに可愛らしい花が一面に咲いている場所は貴重ですから、 本当に残してほしい自然ですよね。
E.californicum
(カリフォルニクム)
E.dens-canis
(デンス−カニス)
E.revolutum
(レウォルツム)
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フリチラリア属(
Fritillaria
)
★ プロフィール ★
フリチラリア属は、北半球の温帯地域に約100種自生し、特に、東南アジア、北アメリカ西部に多く見られます。フリチラリアという属名は、 ラテン語の「チェッカー盤」を意味する「fritillus」に由来します。これは、本属の中で後で紹介する
F.meleagris
(メレアグリス)のように、 チェックの模様が入る種が多いためです。
和名をバイモ属ともいい、日本でも中国から薬用として導入したものが帰化しています。
フリチラリアは、花を下向きに咲かせるのが特徴ですが、このためにいろんな伝説が生まれました。例えば、キリストが十字架にかけられた時に、 頭をうなだれることができなかったため、その後、後悔していつも頭をうなだれて泣き続けているという言い伝えがあります。
フリチラリア属は、クロユリからフリチラリアまで大小様々、花の色も形もユニークなものばかりです。
F.camshatcensis
(カムチャトケンシス)
クロユリ
F.imperialis
`Rubra Maxima'
(インペレアリス
`ルブラ マクシマ’)
F.imperialis
`Lutea Maxima'
(インペレアリス
`ルテア マクシマ’)
F.imperialis
(インペレアリス)
`Argenteovariegata'
F.meleagris
(メレアグリス)
F.michailovskyi
(ミハイロフスキー)
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