かんきつ近縁属にはキンカン属とカラタチ属がある。キンカンは四季咲性があるが、わが国では主に7月に開花し、9〜10月にも花が咲き、
かんきつ類の開花期の5月はまれである。中国南部原産。果皮に甘みがあり果肉が食べられない珍しい果物である。
寧波(にんぽう)キンカンは中国逝江省で古くは宋代に栽培されていた。わが国への渡来は1826(文政9)年といわれる。
逝江省にんぽう(寧波)の船が遠州灘で難破し、清水港に船体修理のため寄港した際、清水市の名主柴田権左衛門が世話し、そのお礼に船員から砂糖漬けをもらい受け、その種子を播いた実生が始まりという。
果実は12g前後、球形または短円形で、果面は滑らかで光沢があり、果皮は淡黄色、甘みが強く、酸はキンカン中最も少なく品質優良。熟期は1〜4月。
最近、農水省では種子なしのキンカン「ぶちまる」を世に出したので、さらに需要が増えることが予想される。
今後、皮と果肉も食べられる果物を育成すればと考えるのは欲張りだろうか。
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