エルジーシー(低グルテリン米)


 左:エルジーシー1、
右:ニホンマサリ
左:エルジーシー1
右:ニホンマサリ


解 説  エルジーシー1は、中国・近畿から東海・関東に至る地域での栽培に適した低グルテリン品種で、 ニホンマサリと形態的・生態的特性、栽培特性などはほぼ同じである。玄米の外観は通常の粳品種であるが、通常品種に比べて可消化性蛋白質のグルテリンが1/2以下に減少し、 難消化性蛋白質のプロラミンが2倍程度に増加しており、腎臓病疾患の病態食としての利用が期待される。
来歴・特性 来 歴
 ニホンマサリの低グルテリン突然変異体NM67にニホンマサリを交配して育成。平成4年品種登録出願、 平成13年度農林命名予定。

特 性
 低グルテリン米、関東でニホンマサリと同じ中生の早、短稈・偏穂数型、耐倒伏性やや強、いもち病耐病性中、穂発芽性やや難。


表1 エルジーシー1の特性(放射線育種場/大宮市、平成11年〜12年の平均値)
品種名 出穂期
(月日)
成熟期
(月日)
稈 長
(cm)
穂 長
(cm)
穂 数
(本/m2
収 量
(kg/a)
千粒重
 (g)
品質
エルジーシー1
ニホンマサリ
8.08
8.07
9.24
9.24
80
81
18.8
18.5
350
347
40.8
41.8
23.4
24.4
中上
中上


栽培上の留意点 玄米の外観品質では通常品種との識別が困難であることから、「蛋白質米」としての純度を保つために、より厳格な種子管理が不可欠である。
加工上の留意点 食味はニホンマサリより劣るが、80%搗精にすると食味向上効果が認められる。
加工評価例 ・良食味米ではないが、難消化性タンパク質が多いので腎臓疾患者や高齢者等の窒素摂取量の制限された人の病態食に適している。

・食味向上のための他の良食味米とのブレンドや無菌包装米飯等への加工が期待されている。


表2 米粒・成分・物性などの解析例
試 料 米粒等の特徴 成分特性 炊飯特性 糊化特性 米飯物性 その他の特徴
長さ
mm
長さ/幅 アミロース
%
膨張容積
cm3
ブレークダウン
RVU
最終粘度
RVU
硬さ
kgf
粘り
kgf
難消化性
タンパク質
エルジーシー1
日本晴
5.50
4.89
1.85
1.79
18.6
19.8
39.8
36.1
245
196
277
249
2.82
2.62
0.59
0.60
多い

注)各特性値は、栽培年次の気象条件、土壌、施肥条件等によって変動するので複数年次の平均値で示してある。


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