はいみのり(巨大胚米)


「はいみのり」の玄米
 (左:はいみのり、右:コシヒカリ)
玄米に蓄積される
γ-アミノ酪酸(Gaba)量


解 説 はいみのりは関東以西の平坦地域に適する巨大胚品種で、胚芽の大きさが通常米の3倍から4倍ある。 玄米を水に浸すと血圧調整作用のあるγ-アミノ酪酸(Gaba)を通常米より著しく多く胚芽内に蓄積する。そのため、Gabaの作用を利用する健康食品の素材として期待されている。
来歴・特性 来 歴:巨大胚系統EM40/アケノホシ、平成8年品種登録出願、水稲農林359号。

特 性:巨大胚米、瀬戸内沿岸ではヒノヒカリ並の中生の晩、中稈極穂重型、耐倒伏性強、いもち病抵抗性中、等量の玄米から得られるGaba量は通常米の3倍から4倍。


表1 「はいみのり」の特性(中国農試/福山市、平成2年〜9年の平均値)
品種名 出穂期
(月日)
成熟期
(月日)
稈 長
(cm)
穂 長
(cm)
穂 数
(本/m2
収 量
(kg/a)
千粒重
 (g)
品質
はいみのり
日本晴
8.23
8.16
10.10
9.25
86
82
21.2
19.3
273
381
51.4
53.2
19.8
20.8
下上
中上


栽培上の留意点 苗立ちが著しく不安定なため、通気性の良い育苗培土を使い、育苗中の追肥や殺菌剤の散布を行うなど細かい管理が必要である。
加工上の留意点 水に浸けGabaを蓄積させた玄米としての食味はコシヒカリや日本晴と変わらない。
加工評価例 ・胚芽が大きいので、発芽によるγ−アミノ酪酸等の機能性成分の増加が期待される。

・胚芽が大きいので精米歩合が低い、精米の食味が良好ではない等の問題が残されている。糠や胚芽の有効利用が図られている。


表2 米粒・成分・物性などの解析例
試 料 米粒等の特徴 成分特性 炊飯特性 糊化特性 米飯物性 その他の特徴
長さ
mm
長さ/幅 アミロース
%
膨張容積
cm3
ブレークダウン
RVU
最終粘度
RVU
硬さ
kgf
粘り
kgf
胚芽の
大きさ
はいみのり
日本晴
5.46
4.89
1.75
1.79
15.7
19.8
34.3
36.1
243
196
231
249
2.41
2.62
0.66
0.60
通常の
2〜5倍

注)各特性値は、栽培年次の気象条件、土壌、施肥条件等によって変動するので複数年次の平均値で示してある。

目 次] [本文にもどる