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この分野での日本の研究者の活躍はめざましい。最近、蚕糸・昆虫農業技術研究所の山川稔さんと「シキボウ」のグループが、タイワンカブトムシの幼虫から3種の抗菌性たんぱく質を見出した。
日本では沖縄県だけに生息し、家畜糞尿や堆肥を食べて生活する、やはり不潔な虫である。
3種の抗菌性たんぱく質のうち、ライナサラシンは食肉細菌と恐れられている溶血連鎖菌に効くらしい。オリクチンは院内感染の原因として問題になっている抗生物質耐性のMRSA
(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)に効くことが期待されている。
抗菌性たんぱく質は植物病原菌に対しても、強い殺菌効果が認められている。稲の白葉枯病、野菜の難腐病、腐敗病などに効くことが期待される。
将来はこれを人工的に改変することによって、より高度な農薬・医薬が開発されるだろう。研究の発展が楽しみである。
昆虫との新たなつきあい
この地球上に昆虫が出現して4億年、今や昆虫は180万種を越す最大の動物群である。センチどころか、極寒の北極圏でも灼熱の砂漠でも、
地球上の至るところで生きてきた。人類が進化の一方の頂点とすれば、昆虫はもう一方の頂点にある。このしたたかさに学ばない手はない。
1993年に、ある民間調査機関が行なった調査によると、現在、養蚕・養蜂業などの昆虫関連産業が占めている市場規模は2600億円程度に過ぎない。
ところが2000年には8000億円、2030年には5兆円市場が見込まれるという。
これからの農業は虫との戦いだけではなくて、虫との共存、虫に学ぶ農業にもなることだろう。
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